漆とは

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うるしってなんだろう?
どんなことができるのかな?

うるし魅力みりょくを、4つのポイントからご紹介しょうかいします。

素材そざい

歴史れきし

技術ぎじゅつ

こころ

素材そざいとしての魅力みりょく
歴史れきしふかさ、
がれてきた技術ぎじゅつ
自然しぜんとともにらしてきた日本にほんのこころ。

うるしにはこの4つがわさり、
とても趣深おもむきぶか魅力みりょくになっています。

うるしの魅力みりょく
かた りつくせないよ!

素材そざい

とてもうつくしい天然てんねん塗料とりょう接着剤せっちゃくざい

うるし天然塗料てんねんとりょうのひとつであり、接着剤せっちゃくざいとしても使つかわれています。独特どくとくのしっとりとしたツヤが特徴とくちょううつくしい塗料とりょうで、さらに抗菌効果こうきんこうかがあります。

うるし貴重きちょうな「樹液じゅえき

うるしはウルシノキという木の樹液じゅえきです。なつごろにみききずをつけて、そこからしてくる樹液じゅえきをほんのすこしずつ採取さいしゅします。1本いっぽんからはやく200cc(マグカップ1杯分いっぱんぶん!)のうるししかれません。 ウルシノキは日本にほんのみならず、韓国かんこく中国ちゅうごく、タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジアなどのアジアを中心ちゅうしん生育せいいくしています。ウルシノキはつよではなく、自然しぜんではそだちにくいため、わたしたち人間にんげんをかけてそだてる必要ひつようがあります。

乾燥かんそう」ではなく「湿気しっけ硬化こうか」する塗料とりょう

一般的いっぱんてき塗料とりょうのほとんどが、水分すいぶん蒸発じょうはつしたり油分ゆぶん揮発きはつしたりすることでかわきます。しかしうるしは、じめじめした湿気しっけおおいところでかわきます。「かわく」というよりも「硬化こうかする」のほうが正確せいかくです。うるし主成分しゅせいぶん「ウルシオール」と「酵素こうそラッカーゼ」が空気中くうきちゅう水分すいぶんむすびついてかたまるという性質せいしつがあるためです。

いろんないろに変身します

れたてのウルシノキの樹液じゅえきしろく、そこからすぐに硬化反応こうかはんのうがはじまり、段々だんだんとカフェオレのような乳白色にゅうはくしょくになります。もっと空気くうきれてかたまってくると透明感とうめいかんのある茶色ちゃいろになります。鉄粉てっぷんなどをぜて化学変化かがくへんかさせることで、よくみる黒漆くろうるしになります。それ以外いがいいろ顔料がんりょうなどをぜてつくります。もともとのうるしいろ茶色ちゃいろをしているので、いた風合ふうあいのいろになります。

弱点じゃくてんはあれどとても高耐久こうたいきゅう

うるしみずやアルコール、さんやアルカリにもつよ耐久性たいきゅうせいのあるすぐれた塗料とりょうです。漆器しっき長時間ちょうじかん直射日光ちょくしゃにっこうにさらしたり、をつけたり、タワシでゴシゴシこすらないようをつければ、なが愛用あいようすることができます。

歴史れきし

ふるくからあいされていたうるし

うるし古代こだいいま中国ちゅうごくから朝鮮ちょうせんつうじて、日本にほんつたわったとされています。日本にほんでは縄文時代じょうもんじだいやく12600 年前ねんまえ)の世界最古せかいさいこのウルシノキの化石が福井県から、またやく9000 年前ねんまえ世界最古せかいさいこ漆器しっき副葬品ふくそうひん)が北海道ほっかいどうから出土しゅつどしています。「ヤマトタケルがうるし日本にほんはじめて発見はっけんした」という伝説でんせつがあるくらい、うるしはとてもふる時代じだいから日本人にほんじんあいされていたんですね。

技術ぎじゅつ

1万年いちまんねん文化ぶんかのあるうるしですから、そのなかでさまざまな技術ぎじゅつ技法ぎほうまれました。そのなかのごく一部いちぶ紹介しょうかいします。

蒔絵まきえ

うるしうすり(地塗じぬり)、そのうえ金属粉きんぞくふんいて模様もよう加飾かしょく技法ぎほう

うるし/うるし

ケヤキやトチなどの木目もくめうつくしい木に、うるしうすってぬの工程こうてい何度なんどかえすことでできる、素地そじかした漆塗装うるしとそう

金継きんつ

こわれた陶磁器とうじきなどをうるし接着せっちゃくしてかたちととのえて、修復箇所しゅうふくかしょうるし技術ぎじゅつ装飾そうしょくする技法ぎほうとくきんもちいた仕上しあげを「金継きんつぎ」とびます。

漆掻うるしか職人しょくにん木地職人きじしょくにん職人しょくにん蒔絵職人まきえしょくにん道具職人どうぐしょくにんうるしにまつわる技術ぎじゅつには、何年なんねんもの修行しゅぎょうかさね、それぞれのみちきわめたプロがいます!

こころ

うるし天然てんねん塗料とりょうであり、わたしたちはそんな自然しぜんちからりて生活せいかつしてきました。どんなに堅牢けんろううるしでも、使つかっているうちにこわれることももちろんあります。しかしながら、何度なんどでもなおせて使つかつづけられるのも、うるし魅力みりょくです。

うるしとおして、もの自然しぜん大切たいせつにすることをかんがえるきっかけとなればうれしいです。